雨が止みません
小さい頃、休日に雨が降るのが嬉しかった。
朝目が覚めて部屋の中が薄暗いのでカーテンを開けると雨が降ってる
そういう時はなぜかほっとした。
こんな雨じゃみんな出かけられない!退屈なのは自分だけじゃない!と、
ようは自分だけ予定がなく鬱屈とした気持ちでひとりで休日を過ごすのが嫌という心情なんだけど、幼かったとはいえ浅はかな考えだなぁと昔の自分に少し嫌気がさす。
それでも、きっとクラスの友達はどこか出かけるんだろうなーとかそういうことを想像して自分は予定もなくただやり過ごす休日が嫌で、天気が悪いとこの世の中のみんなの足並みが平等になった気がして安心した。
そういう気持ちは十数年経った今もある。
むしろ今の方が他人がどんなことをして過ごしてるかとかどんな贅沢なことをしてるかとかそういうのをリアルタイムで目の当たりにするから自分の一日と他人の一日の価値を比べてしまう。
だからなるべく外に出るし誘いにも乗るし色んな予定を詰める。
なにもしない、誰とも関わらない日がすごく嫌だった。
そんな日は自分がこの世から置き去りにされてる気がして、自分の人生が一体何日あるか知らないけどその中の貴重な一日を世の中に存在しない幽霊として無駄に消費してしまった、となんとも言えない気持ちに苛まれた。
その一日を認めたくなくてずるずると無駄に夜更かしもした。
誰とも会ってない今日、わたしのことを一瞬でも考えてくれた人はいるんだろうか、
そんなことを考えると突然の孤独感や焦燥感に押しつぶされそうになるのでそれを緩和する苦肉の策としてインスタで質問コーナーをやったりコメントで見知らぬ誰かの反応を貰ったり、ネット上でもいいから他人と関わって自分の存在を少しでも意識してもらうことで心の隙間を埋めようとする。
もちろんそんなものでは少しも埋まらないのはわかってる。インスタントで承認欲求を一時的に腹を満たしても心の奥底は継ぎ接ぎだらけになるだけだった。
2020年は思いもよらないウイルスの出現で色んなことが上手くいかなかったり娯楽や楽しみな予定や会いたい人に会う機会をたくさん奪われてしまった。
大好きな旅行も海外も去年の半分も行けてない。
それでも自粛ムードの数ヶ月間、なぜか小学生の頃のあの気持ちを思い出していた。
みんなが自粛を強いられていて海外旅行も美味しいご飯も行けない。
小麦粉がスーパーから消えるほど家で一斉にお菓子作りをする自分と同じような人たちを見てみんなが同じ高さのステージで今暮らしているんだなと妙な安心感を得ていた。
ステージなんて言い方おかしいかもしれないけど今は他人の暮らしぶりがどうしても目に入ってきてしまうから、なんとなく自分たちが生きる世界を何段階も高さのあるステージみたいにSNSを通して可視化してしまっているような気がする。
(もちろん、SNSで見せる暮らしなんて良いところだけを切り取ってるんだけど)
だからみんなが同じ高さのステージで生活していた数ヶ月間だけは、ぬるま湯に浸かってるような安心感と毎日報道される未知のウイルスに対する恐怖心とが自分の中でせめぎあっていた。
台風や大雪の時にわくわくする子供みたいだ。
去年までの暮らしはまだ戻ってこないし未だに増減する感染者数に毎日一喜一憂してるけど、小麦粉がスーパーから消えることはなくなったし画面越しで乾杯することもなくなった。共存と言う形で少しずつ日常を取り戻しつつある。
わたしはどちらかというと刹那的な生き方をしてるから他人に人生楽しそうでいいなーなんて言われることが多々ある。
たしかに日々新鮮で面白いことは沢山あるし色んなことを経験して楽しい人生だなぁとも思う。
それでもこういう漠然とした孤独感とか何をしてもどこか満たされない気持ちは常に心の中の奥の方に渦巻いて消えない。消し方もわからない。
急に襲ってくる孤独を違う角度から楽しめたりそういう負の感情も人生のひとつの醍醐味として昇華することが出来なければ、この先も土曜の朝に窓をのぞいて空から落ちる雨を見てはほっとする、ずっとそんな人間のままなんだろうなとこれを書きながらぼんやり思う。
自粛モードなので大人しく家で布団被ってブログ更新した
はい、なんとほぼ2ヶ月ぶりです
ブログ更新してほしいですっていう心優しいDMをいただく度に
ぶろ…ぐ……??こ…う…し…ん……??
ショートコント、言葉を知らない2歳児
でやり過ごしてた
そんな幼児退行してたここ最近の話でもしようと思う
最近は卵焼きを作ってる
ほぼ毎日作る
味も変えないで、卵2つに水と醤油とみりんと砂糖とすこしだけマヨネーズを入れてただ焼く
ただ焼くといってもその日によって毎日ちがうクオリティのものができるから油の量とか熱の入れ方とか巻くタイミングとかを毎日少しずつ変えながらどうしたら上手くできるのか試行錯誤して作るのが地味に楽しい
いい加減味にも飽きてきたんだけど毎日同じ材料と同じ工程で作らないと納得いく卵焼きにたどり着けない気がするのであと半月は我慢して作り続けようと思ってる
ここ最近は本当にあげたらキリがないほど色々なことがあって実はすごく忙しくしてた
色んなものの優先順位とか考え方とかがこんな短期間で変わるのかってくらいガラッと変わったんだけど
そういう時期に感じることや出会う人や起こる出来事は全て自分にとって必要なことでひとつひとつを大事にしなければと思ってる
だから、昨日名駅のロータリーですれ違いざまにワザと耳元で110デシベルくらいの大きさのゲップをしてきたあのクソジジイとの出会いもきっと必然だったんだと思うことができた
あまりに一瞬の出来事で
まあ、向かいから歩いてくる時からなんか嫌な予感は全身で感じてたんだけど
すれ違った瞬間おまえー!!!!やっぱりかーっ!!!!ってなりましたね
極め付けはあいつ、振り返ったらこっちを見てニヤニヤ笑ってた
数十メートル先から歩いてくる私を女と判断して即座に狙いを定め、すれ違う瞬間触れるか触れないかの距離に詰め寄って体感110デシベルのゲップを顔の前で的確に放つ
そしてその後のわたしの反応までセットで楽しむ余裕っぷり
常習犯の犯行に違いない
それでも
起こる出来事は必然☆人と人との出会いは奇跡☆☆いちごいちえ☆☆☆マインドになっているわたしは
ノーマスクだけどコロナに気をつけろよ…
と菩薩の心でそのクソジジイの小さな背中を見送ることができた
そのときのわたしはさぞかし眩い後光が差していたんじゃあないですかね……
まあ冗談はさておき
幼児退行してたツケが回ってきたのか、元々ない語彙力がゼロからのスタートになってしまった
今年の頭にブログ更新は日課にしよう!!と意気込んでた自分はどこにいったのか
そんなことも続かない自分が情けないので少しずつでもリハビリしていくことにします
よし、明日もブログを書……
……ぶろ…ぐ…(^。^)??こう…しん…(^。^)???
どうやら、2ヶ月間2歳児だった代償は大きい
大好きな作品を中途半端な熱量で語る
手塚治虫に引き続きなぜかまた漫画ネタですがまあ生温かい目で見てください
少女漫画の王道編
好きな少女漫画なに?って聞かれてガラスの仮面って答えてなにそれ??ってなってる人にこの画像見せるとあー(笑)こういう少女漫画じゃなくてぇ…(笑)って反応される率1億パーセント
うるせぇ!!!君に届け期待すんな!!!いいから読め!!!
主人公の北島マヤは超平凡な女の子。家が貧乏で親戚の家のラーメン屋でいびられながらバイトをして学校に通う。そんなマヤには演技の天性の才能があった。ひょんな事からかつての名女優月影千草にその才能を見出され大女優への道を志す
ライバルで天才女優のあゆみと伝説の名作、紅天女の出演権をかけてお互いに切磋琢磨しながら成長していく
平凡な女の子がなにかの才能を見出されて…って話が大好物。あんな平凡な子が…?まさか…みたいな展開ちょー好き。これは最初の数巻までわりとそれが続く
え、またそのくだり?そろそろ天才ってこと世間に浸透してないの?ってなるけどそれがまたいい
劇団員からの嫌がらせで本番直前にすり替えられた泥団子を観客の前で美味しそうに食べたり高熱で瀕死の中白目剥きながら舞台に立ったり、主人公のマヤには確実になんか超やばいやつが憑依してる
泥団子を頬張るこのキマった目よ…
まさにカメレオン俳優。ネオ松山ケンイチ。
ちなみにこの漫画、長期の連載休止期間を経て現在49巻まで出てるのだけど1巻と49巻で作画が鬼のように変わっていて読む者を惑わせる
黒電話ジーコジーコしてたのに空白の時を経て急にスマホを使いこなす登場人物に動揺を覚えたりするけど物語も佳境に入ってきて完結まであと少しなので最後まで見守りたい
一回り歳下の現役中学生に想いを寄せる道徳観念マイナス10億、超絶ロリコン男速水真澄とマヤの恋の行方も必見
言わずもがな少女漫画の名作
仲間内で関係持ったり誰の子かわからない子供作ったり薬常習犯だったりわりと世間的に見たら底辺な人間しか出てこない。よくこんな一箇所に集められたな
ハチは貞操観念0に等しいしナナは首から南京錠ぶら下げた現実世界にいたら癖しかないヒステリックなメンヘラ。とりあえず手首チェック
常にセックス☆ドラッグ☆ロックンロール☆☆って感じの漫画でいろんなタイプのメンヘラを堪能できる超絶怒涛の胃もたれジェットコースター。ついつい、まーたこいつは!!ゴムをつけなさきよ!!って感情移入してしまう
ただやっぱり矢沢あいの漫画はめちゃくちゃ面白い。出てくるキャラクターに闇があって人間の弱さとかがちゃんと描かれてるとこもすき
たまに出てくる淳子と京助がこの漫画における唯一の心のオアシスである
幸子はというと1番いいタイミングで全てをかっさらってく女。こういう女トラウマすぎて幸子見ると条件反射でえずきそうになる
あああ幸子って打ったらなんか手震えてきた…
ああああ…
と、とにかく、ヴィヴィアン持ったり親と教師にド叱られながらピアスいっぱい開けたりライブハウスに通ったり思春期のわたしに多大な影響を与えた漫画であ…る……(まだ幸子の後遺症で手震えてる)
ちなみにわたしの好きなタイプはタクミ一択です
なんやこいつ
なんやこいつ
なんやこい……しゅきぃ……
結論、シンがすきって言う女が1番やばいから気をつけな
本当にこれも声を大にしてオススメしたい。一番売れた少女漫画でギネス登録されてる
主人公の透と十二支の呪いにかかった草摩一族の物語
出てくる人みんな心が綺麗。そして見てて苦しいほど色んなものを背負ってる
悲しい過去とか人に見せられない黒い部分とかわだかまりとか、そういうの背負った登場人物の凍った心を主人公の透の純粋な優しさがじんわり溶かしていくのが大好き
絵が苦手っていう人も結構いるし私もそっちだったんだけどそれも気にならなくなるくらいストーリーがいい
ひとつひとつの台詞に心が温かくなる
あと男の子いっぱいでてくるんだけどみーんなかっこいい!!!キュンキュンする!!すき!!!誰にしよう!!!
バラ色の明日/いくえみ綾
ここ数年映画化とかドラマ化作品が多いいくえみ綾の短編集
いっぱいいい作品はあるけどこのシリーズが個人的にはめちゃくちゃ好き
なんか、なんていうか、儚い!!って話がたくさん詰まってる
単行本4巻と5巻に収録されてるwhoが好き
母親が死に父親も借金を作り消え、母親の実家に引き取られることになった柚子。親戚たちに馴染めずに孤立する柚子の前にある日謎の男が現れ…
ちょっと説明難しいんで読んでみてください(投げやり)
絵はちょっと古い。好き嫌い分かれるかも
私は結構好き
別に青春恋愛漫画とかでもないのになぜか10代の頃のあの一瞬の爆発的にキラキラした時間とかもう一生味わえない感覚、そういうエモさが一気に押し寄せてくる
透明感に溢れた作品
永遠に続きそうなのでこのへんでおわり
ご清聴ありがとうございました
治虫リバイバル
わたしが手塚治虫を好きになったのは中学生のころ
学校の図書室に持ち出し不可の図書コーナーがあってそこにブラックジャックが置いてあった
あーはいはいアトムとジャングル大帝と火の鳥とメルモとリボンの騎士の手塚治虫ね…あのベレー帽デカ眼鏡ね……(この時点でもうわりと詳しい)
何気なく手に取って一話読んでみることにした
………???
……………!?!?!?
おもしろすぎか???
そのとき大袈裟ではなく後頭部を出会い頭にバットでフルスイングされたような衝撃が走った
一話完結で大体の話が20〜40Pくらい。その短いページの中に起承転結がテンポよく上手くまとまってる
生と死について問いかけたり環境問題、安楽死、社会に対する問題提起を投げかけたりとマジ深い
でもコミカルさとシュールさが絶妙でシリアスになりすぎずサクサク読める
主人公のブラックジャックは患者に対して法外な手術費を請求する無免許の天才外科医
法外な額の報酬と引き換えに難手術を引き受ける
いますぐ手術しないといけない死にかけの患者とその家族に対してとてもじゃないけど一般人が払えない額を提示し駆け引きをする冷血さ
無慈悲オブ無慈悲
それでもたまに垣間見える人間らしさとか、自分が作り出した助手のピノコに対する愛情だとか、子供や弱い立場の人間に対する優しさとか冷たい仮面の下から見え隠れする情の厚さにキャラクターとしての魅力を感じてしまう
普段氷みたいに冷たい人間がふとしたときに優しさ出してきたときの攻撃力って抜群なんですよね
そういう男ってめちゃくちゃモテると思う。当社比。しらんけど
まあとにかくキャラクターの魅力もさることながら一話一話のクオリティがめちゃくちゃ高い
たとえば、わたしがブラックジャックの中で大好きな話「おばあちゃん」
あるところにケチで金にとてもがめついおばあちゃんがいた
ことあるごとに金をせびってくるおばあちゃんに息子夫婦は毎回衝突し、ウンザリしていた
そのおばあちゃんと偶然出会ったブラックジャックは世の中には偉大な医師はふたりいる
ひとりはブラックジャック、もうひとりは甚大先生と教えられる
調べてみると甚大はブラックジャック同様高い治療費を請求することで有名な名医だった
一方、使い道なんてないはずなのにいつもいつも金をせびってくる母親を疑問に思った息子
嫁から時々おばあちゃんはひとりで出かけていくと教えられそのあとを尾行することにする
するとたどり着いたのは大きな屋敷だった
そこで、屋敷に住む老婦人とおばあちゃんの会話を聞いて驚愕する
その屋敷には昔甚大という医師が住んでいたのだが息子がまだ赤ん坊だった頃、難病を1200万円の治療費と引き換えに手術していたのだ
当然そんな金などない母親
しかし息子が助かるなら一生かけてでも払うと約束し、身の回りのものをほとんど売り払い血の滲むような思いで内職をし来る日もくる日も返済をし続けたのだった
それでも足りない治療費を甚大医師が亡くなったあとも、奥さんに絶対に最後まで払うと約束し余計な心配をかけないよう誰にも内緒で息子夫婦からもらうわずかな小遣いを支払いに充てていた
家の外から盗み聞きしていた息子はその事実を知り今まで母親を疑い邪魔もの扱いしていた自分を恥じその深い愛情に涙する
おばあちゃんはこの屋敷を訪れ最後の支払いを済ませたところだった
その気の緩みからか帰り道、脳溢血で倒れてしまう
「治る見込みは少ない。90%命の保証はない。だが、もし助かったら、三千万円いただくが…あなたに払えますかね?」
そしてこの最後のページ
はぁ
余韻。。。(余韻。。余韻。。。)(やまびこ)
これね、たぶん最終的には治療費もらわないんですよ
そういう男だからブラックジャックって
自分自身ある事故をきっかけに母親に対する愛情が人一倍強いキングオブスーパーマザコン野郎だからいつも母と子の愛情が絡む案件に遭遇すると口ではこう言いつつも無償で助けたりするんです
それを聞きたかった
それ…を…聞きたかっ…た……
そ…れ…を…聞き……た…かっ…た……
ってなに?は?anan抱かれたい男ランキング殿堂入りだろこれ
そして声を大にして言いたいのは毎回最後のコマが秀逸ということ
一言だけだったり、セリフすらなかったり、後ろ姿で顔の表情が見えなかったり、それなのに物語全体がその一コマによって一気に締まる
ここでも、肝心の結末は描かれていない
読者に結末は委ねている
正直ここでおばあちゃんが助かった助かってないかは問題ではないのだ
全然興味ないひとからしたら何いってんだこいつって感じだと思います
オッケーです
そのまストロボエッジ読んで一ノ瀬君か安堂君派かで一生終わりの見えないディスカッションしててください
それでも
中学生のわたしはそれはそれは影響を受けた
一緒に下校してた伊丹ちゃんにブラックジャックの良さを頼まれてもないのに永遠と語ったり台詞も全部覚えてる!!とか言って覚えた長台詞をドヤ顔でお披露目したり
もはや手塚プロの回し者みたいになっていた
セリフもちょっと詰まったり間違えたりすると、あっごめんもっかいいい…?って
いま思うとめちゃくちゃうざい
うざいのバロメーター振り切ってる
それを苦笑いしながら聞いてくれてた伊丹ちゃんの優しさを思い出しては時折チクッと胸が痛む
でもわたしのそういった地道な布教活動が功を奏したのか、その後部活内では一時期プチブラックジャックブームが巻き起こった
みんなが小脇にブラックジャックを抱えていた
それから10年、いまだにわたしは手塚治虫がすきだ
火の鳥の壮大な世界観も理解できる年齢になった
いつだったか、雑誌の企画でビューティー系の質問に答える機会があった。お気に入りのコスメ、おすすめのスキンケア、通っているサロン…結構掘り下げて書かなきゃいけなくてひとつひとつ答えでいく中で憧れの人の欄があった
手…まで書いて思いとどまった
ちがう、これは絶対的にこの場で求められてる答えじゃない……この質問は石原さとみとか田中みな実とか鈴木えみが正解であって手塚治虫では…絶対にない…
数秒その紙を無言で見つめたあとミミズみたいな文字でまいやんって書いた瞬間大人って時として自我を殺さないといけないこともあるんだな〜と学んだ
そうやってTPOを弁えるいい大人になったはずだった
はずだったのだ…
きっかけは友達と道を歩いてて偶然目に入ったポスター
一瞬にしてあの頃の情熱が蘇った
そう、またやってしまったのだ
あの忌まわしい記憶…中学の頃同様、手塚治虫の押し売りを
ひさびさにあった友達にアムウェイ勧誘されてもそんな顔しないだろってくらいの困り顔でナチュラルに話を変えた友達の圧巻の苦笑いっぷりは忘れられない
あの、チクッと一瞬胸が痛む懐かしい感覚が再び蘇った
そうやって直接洗脳しようとすると引かれることがわかったのでたまにインスタのアイコンを自分からピノコに変えて、間接的に4.7万人の潜在意識に訴えかけるサブリミナル効果を狙ってる
というのはまあ後付けだけど自分の顔だらけのインスタに胸焼け起こしたらピノコをアイコンにして中和させてます
わたしの顔を見たら頭の片隅に手塚治虫を思い出してください
インスタ映えスポットとか正直どうでもいいから手塚治虫記念館とトキワ荘に行きたいな〜なんて考えるそんな今日この頃でした
自己紹介
ブログ書くの忘れてた
って言うと語弊があるな
正確に言うとインスタのプロフィール欄にURL貼ってるから1日に1回は必ず視界に入るんだけど0.1秒でスクロールして見て見ぬふりをしてた
それでもなぜかこんなんを楽しみにしてくれてる人がいたみたいでブログは?ってよく聞かれるのでその人の要望にこたえて書いてみる
日常のことを書いたりするのは得意じゃないので、なにかお題ない?って聞いたらじゃあ自己紹介してよ。合コンでもなんでも自己紹介が第一じゃんって言われた
たしかに、合コンなら自己紹介でその日の流れの40%は決まる気がする
(ちなみにわたしはそこで早速40%失うタイプ)
自己紹介かー、、、
名前はあいりだけど大抵の人はあぴって呼ぶ
あぴってあだ名は中学2年生の頃にうまれた
由来をよく聞かれるしあいりの頭文字の「あ」のあとにいきなり突拍子もなくぴがつくのか、
一応理由はちゃんとあるんだけど
中学2年生の頭で考えることなんて本当にしょーもない。その時は腹を抱えてげらげら笑いながらあぴにしよう!!って同じグループの友達と盛り上がってたんだけど今思い返してみるとくだらなくて最低ですごくしょーもないから割愛する
そんな、人に由来を言えないしょーもないあだ名が定着して10年ほど生きてきた
そう思うと軽く目眩がするけどまあわりとしょーもない人間なんでぴったりな名前かなって気に入ってる
60くらいになってちゃんちゃんこ着ててもあぴちゃんとか呼ばれてたらちょっとウケるね
好きな色は白と水色
嫌いな色は赤。血の色を連想するから昔から好きじゃない。物心ついたときから自分でなにかを選んだり買うときに赤色を選ぶことはまずない
幼い頃に持った苦手意識とかイメージってのはそれはもう強烈で
赤=血って認識してしまった日から極端に赤色を避けるようになった
母親が昔運転してた赤色の車に乗るのも嫌だった
黄色も昔から意識的に避けがち。理由はきっと理解されないし生きてるうちは誰にも話さないと思う
この2大カラーリングを備えたプーさんとかわたしからすれば恐怖以外のなにものでもなかった
こうやって書くと神経質で面倒くさい子供だなぁ
根本的な部分ってなかなか変わらないからいまでも神経質で面倒くさい名残りはあるのかもせれないけどまあ友達も、好意的に付き合ってくれる知り合いもそれなりに多い(はず)し人付き合いに問題もなくなるべく波風立てず生きてる(はず)から変な方向に成長しなくてよかったなぁと自分のことながら安心してる
好きな季節は春と秋と冬
1番好きなのは春かな?
夏は大嫌いだけど夏の朝の4〜5時前後だけはすき
小学生の頃によく家族で行ったキャンプの朝の空気を思い出す
まだ空気が新しくて冷たくて湿っぽくて植物の濃くて深いにおいが外に出ると全身にまとわりついて心地いい
色で例えると夏の早朝は深緑だなってずっと思ってる
だから深緑を見ると家族仲良くキャンプに行ったこともあったなーなんて遠い昔の思い出に浸ってしまう
習ってた習い事は塾と習字とピアノ
どれもいまひとつ身になってない
ピアノなんて何年も習ってたのに猫ふんじゃったすら弾けない絶望的なレベル
毎週毎週、なんでこんな意味わかんないもん叩いて音鳴らさなきゃいけないんだって木曜日はすごく憂鬱だった
おばあちゃんが先行投資でわたしにピアノまで用意してくれたのにこれがあるから家で練習しなきゃ怒られるし教室もやめさせてもらえないんだ。。って本気で思ってた
新しい楽譜を配られて次のレッスンまでに練習してくるようにって言われるんだけど、タケモトピアノのピアノ売ってちょ〜だい〜のCMを熱い眼差しで見つめるわたしが家で個人練習なんてするわけもなく、木曜日のレッスンの30分前に必死に楽譜のページに折り目をつけて鉛筆で隅の方に適当な書き込みをして一応練習してきたんです感を演出していた
我ながら小賢しくて見事なクソガキっぷりだと思う
ちなみにいつのまにか部屋の隅に追いやられ物置きになったピアノを視界の隅に入れながら今これを書いている
まあそれでも
どんなに埃を被ろうと服や物が積まれようと、おばあちゃんの優しさや期待が込められたこのピアノは見た目よりずっと重いので一生売らないと思う
習字は楽しかったしコンクールで賞もらったりして結構好きだったな
ただほんとはずっと絵が習いたかった
小さい頃は絵が大好きで誰からも褒められた
賞を何度も撮ったし自分でも周りより抜きん出てるなぁと幼いながらに自覚してた
おかあさんはそんな私を絵画教室に入れるか迷ったみたいだけど、結局わたしの決められたことを指示された通りに淡々とこなせない性格から
この子は自由に描かせてあげた方がいいということになって夢の絵画教室の選択肢は脆く崩れ去った
いまでも絵は好きだけどもう描かない
下手になってるのが明白だから
中学生の時の自信しかなかった時のわたしのままでいさせてあげたいと思う
好きな漫画家は手塚治虫
これは熱量がすごいからまた別の機会に書こっと
好きな食べ物は脂っこいものとか味が濃いものとか身体に悪そうなもの
炭水化物も大好きで1番嫌いな言葉は糖質制限
嫌いな食べ物はカイワレ
お酒も大好き
飲んだときの高揚感もその場の雰囲気もすき
周りに飲むのが好きな子が多いから普段からよく飲む
ビールも最近美味しさがやっとわかった
あとはワイン日本酒シャンパンハイボール焼酎とにかくなんでも飲む
テキーラも5〜6杯じゃ酔わない
酒強い男とどっちが飲めるかマウント合戦しまくってるときIQ15くらいなんだろうな
お酒は人付き合いと人生の潤滑油だなぁとこの歳にしてしみじみ思う
ただ、たまに滑りがよすぎて盛大に大怪我する
あとなんだろう
自己紹介ってもっとわかりやすくてもっとマストなことがあると思うんだけどこんなことしか書けなかった
これが合コンじゃなくてよかった
12月のあれこれ
前の記事をみてDMとか連絡くれた方ありがとうございました
優しい言葉がいっぱい詰まったメッセージにじーんとした
時間は常に流れていくし気づいたら季節は変わってるし日々悲しいこと楽しいこと、色んなことがあってそのとき強く抱いた感情もだんだん薄れていっちゃうけど
でもああやって形として残しておけばいつでもその時の感情を思い出せるしにおいも情景も体温も全部蘇る気がしてブログを書いた
もう元気です!
根暗だから暗いのは通常運転です!!!
先週はひさびさにこんな泣いたので化粧じゃ追いつかないほど目がパンパンに腫れて数日間、岸部一徳みたいな顔して過ごしてた
12月、街はクリスマスモード一色ですね
クリスマスマーケットで撮った写真が絵みたいでおきにいり♡
この時期はどこ歩いてても街がキラキラしててわくわくする〜
軽快なクリスマスソング、色とりどりのイルミネーション、飾り付けられたツリー、色めきたつカップル、ひとりその中を足早に歩く岸部一徳フェイスの20代女性。。。
なんかお腹痛くなってきたな。。。
クリスマスとか関係ないわたしは新年に食べる餅のことだけに全力を注ぎます
おすすめの餅のブランドおしえてください
正月は本気の餅つきをやる予定
追伸
先日誕生日のお祝いをしてもらいまして
すごくうれしかった!!
自分の産まれた日を覚えててくれて祝ってもらえるのはいくつになってもうれしいな〜
その気持ちだけで胸いっぱい
人の優しさに触れて嬉しくて涙を流せるような、こんな感情を日々忘れずに、他人への感謝を忘れずに、日々生きていけたらいいなー
なんて
天使に送る
10年前の12月にわたしの前に現れた天使がちょうど10年後の12月本当の天使になった
普段人前で感情的にならない自分があんな風に声を出して子供みたいに泣いたのはいつぶりだろう?考えてみたけど思い出せないくらい前だった
SNSにあえて家のこととかをあまり載せてないから知らない人も多いと思うけどキャバリアの女の子ビビと10年間暮らしてきた
甘えん坊で極度の寂しがりやで優しくて穏やかで食いしん坊で臆病で我慢強くて意地っ張りで可愛いところ挙げたらキリがないくらいどうしようもなく可愛かった
暮らす環境も愛情のかけられ方も一匹の犬の生涯として見たらすごくすごく幸せだったと思う
でもわたし個人で考えたらいい飼い主とは言えなかった気がする
毎朝7時半にトイレのためにだっこして庭に連れてくのも眠いし重いし正直めんどくさかった
自分が大人になるに連れて家にいないことが増えて家の人に世話を任せることも多くなった
ビビの身体の痛みを全然理解してあげられなかった
色んなことを最初より少しずつ手を抜くようになった
幸い誰かしらが常に側にいたし家族皆が溺愛して熱心に世話をしてこれ以上ないほどの愛情をかけてたから寂しい思いをさせることは少なかったと思う
ずっと色んなところが悪かったからいつかくる死のことは頭の片隅にはあった
でも普段は考えないように蓋をして忘れるようにしてた
側にいるのが当たり前すぎてまさかこんなはやくお別れするなんて思わなかった
犬にとっての10年が短いのか長いのかはわたしにはわからないけどまだまだこれからも一緒にいられると思ってた
なんでそんな風に思ってたんだろ?
そのいつかがいつ訪れてもおかしくないってわかってたはずなのに
もっとああしてたらよかったとかもっとこうしたかったなんていっぱい思ってもその時してあげられてなかったら全然意味ないよね、ごめんね
10年前色んなことが重なってすごく辛い時期になにかに縋りたくて、癒しを求めたくて、犬を飼いたいって言ったんだと思う
やっと許可がおりてわたしの誕生日プレゼントとして誕生日の12月29日に我が家にやってきた
それから辛い時はずっと側にいてくれた
言葉も話せないのに心でずっと寄り添ってくれた
見返りを求めないまっすぐな愛を無条件に有り余るくらいくれた
そうやってビビがくれたものはわたしへの目に見えない一生分の誕生日プレゼントだったな
服につくからって悩みのタネだったよく抜ける茶色と白の毛もにおいもまだ家にたくさん残ってるよ
餌入れも水入れもおもちゃもおやつも、いつもの位置に置いてあるから本当にいなくなったのかなって不思議に思う
家のチャイムが鳴った時真っ先に吠えまくっていつもうるさいって怒られてたね
あんなに普段臆病なのに番犬のつもりだったのかなぁ?笑
靴下とかマスクをどっからともなくくわえてきて遊ぼってアピールしてきたり、人が食べ終わった後のアイスとかヨーグルトの蓋が大好きだったり、雷が怖くてパニックになったり、元気だったときは散歩もいっぱい行ったしボールでも遊んだね
テレビに犬が映ると吠えたり、寝る時いつも白目だったり、目やにを服にこすりつけてきたり、キッチンの方に行くとなにかもらえる!って期待して後追いかけてきたり、氷がだいすきで夏は小さい氷あげるとがりがりかじってたり
色んな思い出があったはずなのにここ数年は身体の調子が悪くて寝てるビビを見ることが多かったからこうやって改めて思い出す記憶の中のビビが元気でいてくれて嬉しい
最期の時はずっと側にいれた
寝ることも忘れてずっと看病して何時間も何十時間も身体を撫でて目を合わせてたくさん声をかけた
苦しむ姿を見るのが辛くて、これからビビを想う時可愛かった姿より先にこの場面が真っ先に出てきたらどうしようってこわくてほんとは目を背けたかった
それでも苦しくて意識も朦朧としてる中、顔近づけたら一回だけペロペロっていつもみたいに鼻舐めてくれて、おでことおでこくっつけて話しかけたらそれまで目も合わなかったのに必死に全身を使って応えようとしてくれた
たぶん泣いちゃダメって
安心させたかったんだよね
長い時間いっぱい苦しんでいっぱい頑張ってくれて、その間に枯れるくらい涙流して色んなこと伝えれたからほんとの別れの瞬間涙を流さないで笑顔で見送れたんだよ
がんばってくれてありがとう
もういっぱいがんばってたのにがんばれって何回も言ってごめんね
物理的な最後のお別れの時
いまってわかりやすく白い煙とか出ないらしい
でも煙突の先のあたりを待合室から見てたらまっさらな空の青と遠くの方の山の綺麗な碧が混ざった熱気が陽炎みたいにゆらゆら揺れてて白い煙よりこっちの方が断然いいなって思った
寒いのとか雨とか水に濡れるのが大嫌いで日向ぼっこが好きだったから、冬なのにお日様がこんなにぽかぽかあったかくて空が綺麗な日でよかった
あとね、ビビがうちに来る前に旅立ったわたしのおじいちゃんと命日が同じなんだ
こんな偶然ってある?
すごく臆病で知らない犬とか猫とか鳥ですら近寄るとすぐ尻尾巻いて逃げてたから虹の橋で他の動物と仲良くできるか少しだけ心配だったけど
ビビを空に送ったあとに大好きだったおじいちゃんのお墓にビビのことよろしくねってちゃんと言ってきたからたぶん大丈夫だよね
これからはいっぱいお水飲んで好きなもの食べて走り回って遊んでね
もう苦しい思いはしなくていいから大丈夫だよ
ねぇ、もうすぐわたしの誕生日だよ
10年前のあの日のこと鮮明に思い出すよ
本当にありがとう
これからもずっとだいすきだよ
またね
2019.12.09